Monday, September 25, 2006

意識のギアチェンジ


お向かいの奥さんはジュエリ-デザイナー。

初めて彼女の作品を見せてもらったとき、シンプルながらエレガントな雰囲気が漂う作品集を目にして、なかなかいいなあ~、と思ったものです。

我々夫婦の結婚10周年を前にして、家内に何か記念になるものを贈ろう、と漠然と考えていたのですが、ある日、「そうだ、お向かいの彼女に頼もう。」とフッと思いつきました。

そこで、「お願いがあります。9月○△日の結婚記念日までに、この予算で、10周年記念になる宝飾品の作成をお願いしたい。デザインその他はすべてあなたにお任せします。ただし、この宝飾品はパーティーなどの特別なときだけでなく、普段でも気軽に身に付けられるものに仕上げてもらいたい。条件はそれだけです。」とオーダーを入れました。

期日までに、すばらしい作品が出来上がってきました。それは期待していた以上の仕上がりでした。わたしは一切を彼女にゆだね、時折その過程を見せてもらっていました。

とてもユニークな作品群で、一つの宝飾品ではなく、7つのチャクラに沿ったものを、ネックレスとブレスレットをペアに、それぞれ異なった石で対応させた作品です。ブレスレットは7つ、ネックレスは6つという構成になりました。なぜネックレスは6つかと言うと、ダイヤは高いのでネックレスまで予算が回らなかったためです。

わたしがこのような依頼をするまで、彼女が作成していたラインでネックレスの一番高いもので$400前後、特別注文でも$2000程度のものでした。この限界点が一挙に大きく引き上げられたわけです。

家内はたいへん喜んでくれました。子育てで忙しく、記念日のことも直前まで失念していたようです。さて、喜んでくれた家内がこの作品をお友達や知合いの方に披露した結果、何が起きつつあるか・・・。

そう、それまでは$400の作品でもなかなか売れなかったのが、一桁上の作品(家内用に作られた作品を中心に)にオーダーが入り始めているのです。

本人はわたしからのオーダーを、最初は冗談かと思い、次にビックリしてよほど断ろうかと思ったそうです。でも勇気を振り絞ってわたしの依頼を受けた。石を仕入れる時も胃が痛くなり吐き気がしたと言います。でも自分を励まし自分の内から湧いてくる声に従ったと。

今では金額3桁が何でもないように思え、4桁は当たり前、5桁以上も無理ではないことが理解できたと言っていました。意識のギアチェンジ。

でもね、これにはもうひとつ裏話があるのです。わたしから依頼を受けた彼女は、最高のものを作ると思い極め、材料費だけでわたしの予算の倍をつぎ込んでしまいました。完璧な赤字。

でもそれでいいと言ってくれたのです。「わたしにこのようなオーダーを出してくれたことを名誉に思うし、しかも全て任せてくれたのだから。」と。

わたしが今回のことで学んだのは、信頼からは素敵なものが生れるということ。彼女の作品は間違いなく「格」がひとつ上がりました。彼女の人柄、本来の良さが作品にフルに投影され始めています。

2 Comments:

Anonymous Anonymous said...

素敵なお話ですね。

私は人間関係において、(仕事でもプライベートでも)「信頼」をとても重要視しています。

どんなジュエリーができたのかNJまで見に行かなくちゃ!

04:31  
Blogger masa said...

見たら欲しくなるよ、きっと。
製作者の気持ちがこもった作品です。

17:22  

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