Wednesday, March 23, 2005

(老)働者

日本ではベビーブーマーの大量引退を目前にして、いろいろな議論を引き起こしているようですが、23日のNYタイムズ紙で興味深い記事を目にしました。

それによると、ここ数年、大企業による熟年労働者(50歳以上)の採用が活発になっているようです。その最大の理由は熟年者は離職率が低く、コストパフォーマンスが高いため。

老年者擁護団体AARPによると、熟年者の採用に積極的な企業として、MetLife(大手保険会社)、Borders(大手書店チェーン)、Home Depot(大型日曜大工センター)などの13社が紹介されています。いずれも各業界でアメリカを代表する企業です。

通常、熟年労働者の方が医療費もかかり、会社を休む率も高いとされているのですが、実際は違うようです。50歳以上の離職率は、30歳以下の10分の1とたいへん低く、採用にかかるすべてのコストから見れば、訓練や雇用にかかる費用は若年者と変わらないのだそうです。

大手書店Bordersの全従業員3万2千名のうち、50歳以上の従業員が占める割合は現在16%で、6年前の6%に比べると大幅に上昇しています。

リテール業界で低離職率を誇るHome Depot(従業員32万5千名)でさえ、毎年16万人を新たに雇用し、新店舗開店の際には別途2万人の人手がいるといいます。熟年者の採用は会社の死活問題。すごいですね。

ご存知ウオールマートは、50歳以上の従業員を22万人雇用していますが、採用案内書を各地の教会や市町村図書館に配布して、リクルート活動を積極的に展開しているそうです。

2004年を見てみると、65~69歳年齢人口中、男性33%、女性は23%が働いていたそうです。AARPの予測によると、ここ5年以内に50歳以上の就業者は3人に1人になるとか。

看護士さんは通常53歳で引退なのですが、人手不足から復職率が高く、2002年と2003年の2年間で採用された看護士18万5千人のうち、50歳以上の方はなんと70%を占めていたそうです。

熟練者が退場し、少子化(未熟者)の増加が懸念されている日本ですが、働くのは若者と誰がいつ決めたのでしょうね?これからは老年労働者(老働者)が社会を牽引、若者を育てる社会へと変貌していくのではないでしょうか?力仕事だけを若者に頼めば、あとはこと足りるでしょう。

最後に、ある米国企業人事担当者の一言:「熟年者のほうが仕事を覚えるのが早いです。感覚が身に染み付いているからでしょうか。」



4 Comments:

Anonymous Anonymous said...

貴重な情報をお知らせいただきありがとうございます。
私もかつて中堅企業の採用担当として、日本国内で三つの工場、三つの営業所の立ち上げ時の採用を担当しました。
現在は関与先の採用にも関与していますが、情報と同じように、日本でも高齢者(50歳以上程度)のほうが定着、仕事への慣れの両面で優っています。
採用側のニーズ次第ですが、若年者優位という感覚は、全体で見るとずれ始めていると感じています。
良い情報を戴きありがとうございました。

19:19  
Blogger masa said...

Yajima-sr様、

ご丁寧なコメントをありがとうございます。

やはり現場での体験を持たれ、実践をされている方のお話は、とても興味深いです。

今後もブログを通じて活き活きとした話題を提供していただくことを、楽しみにしております。

ありがとうございました。

20:18  
Anonymous Anonymous said...

まささん、この情報に元気をもらいました。
木曜日にコーチ21の「45歳以上のプログラム」に参加しました。 社長の伊藤守さん曰く「これからCTPのクラス運営はこの年代にしてもらいたい」ということを言っていました。 社会経験、会社経験、人的資源、と沢山のリソースがあり、落ち着いて安定している、とのことでした。 若い人は持っていくばかり、熟年層は持ってきてくれる、ということも言っていました。 熟年ばかりのセミナーは穏やかな中に、熱気と情熱が溢れていました。 まささん、私たちの時代ですか?

10:38  
Blogger masa said...

そうか、わたしもその中に入るんだ!

ならば間違いなく私たちの時代です!

12:22  

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