ご利益

99年に帰国した時、家内は日本で仕事をすることを考えていなっかたので、子供を作って子育てをしよう、ということになりました。
アパート選びの条件も、妊娠した時のことを考えて、築地の聖路加病院にアクセスしやすいことも選定条件の一つでした。因みに他の条件は、川の傍(隅田川)、良い食材の手に入るところ(築地、人形町)、成田にアクセスしやすいところ(TCAT)などでした。
しかも選んだ場所は、子授かりで有名な「水天宮」の近所だったのです。そこに住みついて早々、さっそくお参りにいき、お札もいただいてきました。
ところがとんと音沙汰がないのです。医者に通ってまで子供を授かろう、という気持ちは二人にはありませんでしたので、とにかく成り行きまかせ。水天宮の近所に住んだ5年間は、まったくご利益がありませんでした。
我々には子供ができないのだな、と納得して、去年の10月にいよいよNYに戻ってくることになりました。
家内はマンハッタンでやりたいことが山済みで、張り切って戻ってきました。10月末には生理もいつものようにありました。
ところが翌11月の末になり2週間経っても音沙汰がありません。本人は体調を崩した程度に考えていたようですが、私の記憶では、これほどずれたことはありません。
そこで市販の検査キットで確認したら、妊娠が判明。
5年もの間水天宮のご利益を拒否し続け、マンハッタンに戻ってきた途端にこの世に出てくることにしたこの赤ん坊の意志はいったい何なのだろうと、二人でおもしろがっています。

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